さて、神田の家の謎でもある、玄関の横にあるガラス張り棚の中からひっそりと顔をのぞかせている
【大津絵】人形さんたちは一体全体何者なのか、謎を解きたい衝動に駆られました。
豆知識、よく言えば教養になるお話をするので必見です!!最後まで読んでおくれやす
こんなお人形さんです!
この後、もっとズームupした写真も出てくるので焦らずに~
さて、まずは大津絵の歴史から参りましょう。参考文献は勿論、天才Wikipedia大先生!
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寛永年間(1624-1644)頃、東海道の逢坂関西側の近江国追分で発祥したと言われています。
この当時は、’仏画’として描かれていたが、江戸時代初期からは民族絵画として東海道を行き交う旅人らが土産や護符として買っていたそうな。
当時はたくさんの画題が存在しましたが、江戸後期に絵種を10種類に絞り(「大津絵十種」)、
もっぱら護符として売られていたみたいです。詳しくは→http://www.otsue.jp/intro_busi.html
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なので、神田の家にあるこれらのお人形さんたちはその‘大津江十種’の絵から飛び出してきたんですね~
えっ、ちょっと、なに、十種っていうけど9体しかいないじゃない;;
※後ほどその謎が明らかに!!
いや~愉快そう♪
それでは、一人ずつご紹介したいと思います(´∀‵)
その1:後方左端のやけに頭の長い方。
御名/画題:寿老人
護符の意味/効用:長命を保ち百事如意
その2:後方右側のなんだかお洒落な方。
御名/画題:矢の根
護符の意味/効用:目的貫徹思いごと叶う
その3:前方右側の鷹が腕に止まっている方。
御名/画題:鷹匠
護符の意味/効用:利益を収め失物手に入る
その4:前方左側の赤い褌(ふんどし)が見えてしまっている方。
御名/画題:座頭
護符の意味/効用:倒れぬ符
では、お次!
その5:後方中心の槍を持っている大きな方。
御名/画題:槍持奴
護符の意味/効用:一路平安道中安全
その6:前方右側の魚のようなものにまたがっているやんちゃな方。
※謎が解けた(´∀‵)→この人形すごいんです!!実は、2種類の画題を表現していました!Wow
①鬼の仮面に雷マークを背負っています!
御名/画題:雷公の太鼓釣り
護符の意味/効用:雷除け
②瓢箪を腰に付けて鯰(なまず)の上に乗っています!
御名/画題:瓢箪鯰
護符の意味/効用:諸事円満に解決し水魚の交わりを結ぶ
・・・
仮面の中身見たいですよね?
どUP
↓
ひゃぁぁぁー
二重でキュートなおめめでした(´∀‵)
さて、少し前へ戻って頂いて、
その7:前方左側の唯一女性のマドンナ的存在の方。
御名/画題:藤娘
護符の意味/効用:愛嬌加わり良縁を得る
まさにマドンナ効果(´∀‵)
それでは最後です。
その8:後方左側の何かを担いでいる八百屋のおじさんに似てる方。
御名/画題:釣鐘弁慶
護符の意味/効用:身体剛健にして大金を持つ
かなり見えにくいのですが、釣鐘を担いでいます。
さらに、義経に出会う前の僧兵時代の弁慶の姿らしいですよ!たくましい~
ラ・ス・ト
その9:前方左端の顔が半分隠れている方。
御名/画題:鬼の寒念仏
護符の意味/効用:赤ん坊の夜泣きを止め、悪魔を払う
ですが、元々の絵では、「鬼が僧衣をまとい、慈悲のある姿とは相反する偽善者の風刺画」
とも言われているようです。
因みに・・・
ドーン(´∀‵)
こんな御顔でした
結論!これだけの数の、ありがたーい護符人形さんたちが見守ってくれていたから
遠藤家は繁栄したのかもしれないですね・・・
ありがたやありがたや
神田の家を見学してくださる皆様を、彼らも暖かく出迎えますので、
是非、今一度足を運んでみてください。