2012年2月29日水曜日

浅草金龍山 の巻

凍えそーな季節ーにきーみは
愛ーをどーこーおゆーのー
ましてなんもー持たーずにあるーくー僕だーからー

傘くらい持った方がいいと思うんですがね。
はい、お久しぶりです。江戸紫です。

雪です。雪でございます。由紀さおりではございません。

そういえば広重の「名所江戸百景」の中にも
雪が降っている作品が沢山ありましたね!


こちらは「浅草金龍山」。
浅草の雷門から山門と五重塔を眺めた様子。

雷門にぶら下がっている提灯には
「志ん橋(=新橋)」と書いてあります。
新橋の屋根職人から寄進されたため、
浅草ですが新橋と書いてあるのです。

現在は「雷門」と書かれた提灯がかかっています。

なぜでしょう。


実は、「志ん橋」の提灯は火事で雷門ごと消失してしまい、
昭和35年に復元された時に「雷門」の提灯が寄進されたという背景があるそうです。





よくよく見ると、
雪が降っているのがお分かり頂けると思います。
この雪、ひとつひとつボコボコ浮き出て見えるんですよ。
ブログの画像だと分かりにくいですね。

「空摺(からずり)」という型押しの技法で、
深く窪んだ彫板に紙の裏からバレンで強く押し込むと、
紙に凸凹をつけることができます。




木版画にはこういった面白い技法が沢山あるのですが、
印刷物や額装された状態だと分かりにくいのがとっても残念ですね^^;;

神田の家で毎年6月に行っている復刻版名所江戸百景展では額装なしで展示されますので
このでこぼこがおもしろいくらいによくわかります。
季節になったらお知らせしますのでぜひいらして下さい!

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