2011年6月9日木曜日

神田明神曙之景 の巻

素敵なうなじですね。




皆様お元気でしょうか、江戸紫です。
あれから(前回の記事参照)髪を縛るのは控えているにもかかわらず、
首コリが頭痛に変わりつつあり、30秒に一度首を回しています。

上の絵は、今月17日から神田の家で開催される「名所江戸百景展」で展示される1枚、
「神田明神曙之景」に描かれている神田明神の巫女さんです。

当時はシュシュこそしていないもののポニーテールだったんですね!びっくりです。
今の巫女さんは割と下の方で一つに結んで、
紙や布や金属でできた髪飾り(「たけなが」や「紫」や「てんかん」などと言って神社ごとに違います)をするんですが
当時は…髪に何をつけていたんでしょうか、絵からは判然としませんが・・・
分かり次第またこのブログでお伝えします。



さて、この巫女さんは一体何を見つめているのでしょうか。




ここは神田明神の境内東側。
今でこそビルに囲まれてわかりにくくなってしまいましたが、
神田明神がある場所は丘になっていて


以前は周りの景色が一望できたそうです。
この作品は、神田練塀町や向柳原を通して下谷方面を望んでいるのだそうです。

でも、なんだか町が真っ黒ですよね。

安政の大地震で灰燼に帰した江戸の町を見つめているのだそうです。



だがしかし。
これは「曙之景」です。
それでもまた日は上るんだというメッセージがあります。


また、いちばん右にいる仕丁が持っているのは若水です。
若水というのは元旦の朝に初めて汲んで神前に供える水の事で、黄泉の水とも言われています。

ここにも、復興への新しい希望が描かれているんですね。
素敵な一枚です。



ちなみに。
この内容は神田明神の「夢叶参拝」に含まれるセミナーで
神職の方に教えて頂いた受け売りです^^;



浮世絵はただぼーっと眺めているだけでも綺麗ですが、
図像学的に解読していくとまた面白いですね。




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